シニア海外ボランティア

シニア海外ボランティアは、政府間ベースの国際約束に基づいて実施される政府開発援助の一翼を担う事業で、相手国の人材育成を通じて国造りを支援する技術協力の一環をなすものです。

近年、日本国内では「ボランティア」活動が大きな注目を集め、多くの方々が様々な活動に従事しています。また、社会の高齢化に伴い、長い人生をより有意義なものにしたいと望み、ボランティア活動に関心を寄せるシニア世代が急増しています。

「シニア海外ボランティア事業」は、日本政府によるODA(政府開発援助)事業の一環として、海外でのボランティア活動を支援する制度で、平成2年に国際協力機構(JICA、旧称:国際協力事業団)と外務省が「シニア協力専門家」として開始し、平成8年度に「シニア海外ボランティア」と改称しました。その後、年々、事業規模を拡大し、2009年5月31日時点で、62ヵ国に累計で3,817名が派遣されています。

JICAでは、本事業の趣旨及び制度に賛同し、そして何よりも海外でのボランティア活動に従事したいという高い志を持ったシニア世代の方々を今後とも支援していきたいと考えています。

この事業は国民の皆様の貴重な税金によってまかなわれています。そのため、現地での活動の際には国際交流の一翼を担うという意識を持ち、また、帰国後はボランティア活動を通じて得た貴重な体験を日本国内に広く社会還元していただくことを機構では期待しています。
あなたも、海外で、もうひとつの意義のある人生を見つけてみませんか 。

シニア海外ボランティアに求められる要素

シニア海外ボランティアは、開発途上国の公的機関等に所属し、指導、助言、調査を通じて、開発途上国の人材育成を図り、ひいては国造りに協力しています。また、開発途上国の側は日本のシニア世代の持つ高い技術力に大きな期待を寄せています。過去に派遣されたシニア海外ボランティアは、異なる言語や慣れない生活習慣といった壁を越えて、ボランティア活動に従事してきたことで、開発途上国政府からは高い評価を得ています。

シニア海外ボランティアに限らず、ボランティア一般に求められる資質としては、他人の役に立ちたいと望み自らの意志で志願する精神、確固とした目的意識とそれを実現させていく計画性、困難な状況を克服する意欲と情熱、社会に溶け込む積極性、円滑に活動及び生活を遂行する協調性、環境への適応力、相手から学び取る謙虚さ、思考の柔軟性等、数多く挙げられます。

また、シニア海外ボランティアの場合には、生活環境が厳しく、精神的なストレスが強い開発途上国において、支障なく生活できる健康状態、途上国からの要請に応え得る技術力、さらに生活及び活動に支障のない語学力等も重要な資質として考えられます。

シニア海外ボランティアのホームページはこちら